どうも皆さんこんにちは!デバイスレビュアーの「RYO(@ryo_blog_fps)」です^^
今回はLogicoolより、2022年8月25日に発売されたゲーミングキーボード「G413 TKL SE」を購入したので、実際の使用感とその特徴について詳しくレビューしていきます。
G413 TKL SEの特徴はこれ
- Logicool製品として”TKLメカニカルキーボード”としては最安値となるコスパ優先モデル。価格を優先しながら過剰な機能は一切排除。その上で、品質だけで勝負が出来るハイクオリティーなキーボードとなっている
- 採用軸は茶軸相当にあたる「タクタイルスイッチ」を採用。指先の感触とキャラコン操作のわずかな微調整がリンクするため、FPSとの相性はかなり優れたキースイッチ
- ヘアライン加工が施された天板アルミ合金と、白色LEDは外観デザイン上高級感があり、最安値モデルだけど最安値には決して見えないクオリティーは流石の一言に尽きる
- 本稿レビュー品のTKL(テンキーレス)版と、フルサイズ版の2モデル同時展開。使い道によって選べるラインナップ。
- ゲーミングキーボードとしては珍しいRGB非対応モデル。白色発光のみのシンプルさで、人によって物足りなさは否めない
- かなりの軽量モデル×ミニサイズで携帯性に優れているのに、ケーブルが着脱式でない面はミスマッチ。ケーブルもかなり太いため取り回し性も×。ここさえクリアしていれば更に優れたモデルになっていたと個人的に強く感じる
- 専用ソフトウェア「G HUB」には未対応。マクロを割り当てたいなどの使い方は不可
TKL版
フルサイズ版
開封レビュー
箱デザイン
箱を開封すると「G413 TKL SE」がクリアフィルムで覆われて梱包されています。
付属品
- キーボード本体
- 取り扱い説明書(保証書関連)
- ステッカーシール
梱包・付属品は「本当に最小限。」と言った所。無駄な所にはお金を掛けずに、本当に製品のクオリティーだけで勝負してきた感が強く感じられる梱包内容です。
本体
ブラックを基調とした「THE 大人の為のキーボード」です。シックなデザインに特化させており、遊び心のような外観上のデザインも機能も一切なし。
ここまで良い意味で潔いゲーミングキーボードはなかなか珍しく、小手先は一切関係なし。物自体の良さだけで他の製品との差別化を生み出してきた。そんな質感になっています。
ヘアライン加工が施された「アルミ合金製」の天板。質感は非常にハイグレード。
金属の表面処理加工の一種で、単一方向に髪の毛ほどの細かい傷をつける加工法、および、そのような加工方法による仕上げ方のことです。ヘアライン加工は、旋盤で表面に傷を付ける方法で施され、表面にはつや消しの効果が生まれると共に、金属的な質感を強調する効果があります。
価格面で言えば、安くはないモノのLogicool製品の中では安価な部類に入るため、質感やビルドクオリティーに関して非常に心配していましたが、その心配は杞憂に終わりました。
僕自身、これまでに30枚以上のゲーミングキーボードを購入・使用してきましたが、この「G413 TKL SE」は至る所、とことん細部に渡って非常にしっかりとした作りになっており、剛性・質感。共に最高クラスの部類に入れてもそん色ないと言える出来栄えです。
従来のゲーミングキーボードはメカメカしい角ばった外装が多い傾向ですが、今回の「G413 TKL SE」は全体的に丸みを持たせたビルドとなっており、新鮮味を感じられる印象を持ちます。
この「G413 TKL SE」の外観上の最大の特徴は、何といってもミニサイズ。
同じくLogicoolからTKLモデルとして「旧GPRO」を比較対象にし見比べると一目瞭然です。
この「G413 TKL SE」では、「ゲームモード切替ボタン」や「照明切替ボタン」が搭載されていない分、縦の長さがおよそ3cm小型化を実現。
60%・65%キーボードなどが最近のトレンドであり、それらと比較してしまうと幅はもちろん取りますが、「G413 TKL SE」のサイズ感はTKLの部類の中では非常にコンパクトであり、デスク上のスペースを広く取れるのが最大の特徴です。
【PRINT SCRN】は「FNキー+INSキー」。【SCRLL LOCK】は「FNキー+HOMEキー」。
これらの同時押しになるため、特に【PRINT SCRN】を多用する人は購入前に知っておきましょう。
キートップの印字については、某有名高級キーボードを思い出させるかのような漆黒の印字表記。
この状態のまま目視でキーの判別も頑張れば可能ですが、やはり同じ黒系統なので見にくいというか射角によっては全く見えません。
目視せずブラインドタッチが出来る人は問題ありませんが、僕の様にそうでない人は、この「G413 TKL SE」はLEDオンの状態で使う事が必須と言えそうです。
LEDについて
この「G413 TKL SE」はRGB発光に非対応で、白色発光にのみ対応しています。
PCにUSB接続すると印字がハッキリ区別できるように↓
白色発光がどんなもんか。ギャラリーを下記にまとめておきます。↓
発光パターンも「FNキー+F12キー」で全5種類からカスタマイズ可能
①常時発光 ← 1番おすすめ
②色が上から左右に降る発光
③押下したキーの強調発光
④スターライト
⑤ブリージング
RGB対応のゲーミングキーボードにこそインパクトは劣りますが、この「G413 TKL SE」。
キーが浮き立っている「フローティングデザイン」を採用しているため、キースイッチの透明なハウジング部が透過しかなりのインパクト。
「GPRO X」はAmazon売れ筋2位の商品ですが
フローティングデザインではないため
普段のお手入れ・LEDバックライトが映えない。
その意味では「G413 TKL SE」が勝ると言っていいでしょう。
重量について
「G413 TKL SE」を箱から取り出し、持った瞬間に頭と手の感覚がバグったような異変に襲われました。
それもそのはず。ケーブルを入れても697gという、とんでもない軽さ。
ここまで軽量化されたゲーミングキーボードは
流石の僕でも未体験に近い領域です。
他の製品とどれくらい違うのか。同じくLogicoolからTKLモデルとして販売されている「旧GPRO」と比較してみると。↓
「旧GPRO」はたしか2017年に発売開始された(5年前)だったと記憶していますが、5年間で同じTKLモデルがここまで軽量化されたことに驚きを隠せませんでした。
「新GPRO X」も979g(ケーブル抜き)【2019年11月発売モデル】
更に「G413 TKL SE」は、ケーブル抜きだと、実測値(-51g)となる「646g」↓
「旧GPRO」は天板の材質が金属製ではなく強化プラスチックだったため、
重さの比重的には「G413 TKL SE」の方が圧倒的に重くなるはず。
と直感的に感じてしまうため、このような錯覚を起こしてしまいます。
合金フレームは何といっても外観的にも剛性的にも非常に高級感がでるのですが、その分重くなって携帯性に優れない。というのが僕を始め一般的な認識だと思います。
これだけ軽いとマウスが当たった時に
簡単にズレるんじゃ・・・?
と思うんですが、その心配は過度にはいらない。それはなぜなのか。答えは、背面の滑り止めグリップがかなり優秀だから。
背面
この「G413 TKL SE」の背面は横に広い滑り止めラバー材が計4か所に設置しており、スタンドは2段階調整が可能。
僕自身、なんでこんなにグリップして滑らないのか。正直疑問に思う程。この数年でラバー材自体も進歩しているんでしょうね。
チルトスタンドの角度に関しては以下の通り。
実際の違いはこんな感じ。
これに関しては、完全に個人的な好みですがスタンドONの場合の角度がもう少し欲しかったってのが正直な所です。
「GPRO X」のチルトスタンドは3段階調節が可能だったので、純粋にコストダウンのために用途幅を狭めた格好となっています。
ケーブルについて
Logicoolは一昔前は高級感・耐久性に優れた編み込みケーブルを多くの製品で採用していましたが、近年、環境保全の一環としてビニールタイプのケーブルに切り替えたという背景があります。
環境保全のためなら、ビニールケーブルでも個人的には全く問題ありません。サステナビリティ(環境保全)が最優先!
ビニールケーブルは波を打ってクセが付きやすく、購入直後はこの波をほぐしてあげる事が必要です。
USB端子のデザインはお馴染みのLogicoolのロゴデザイン。端子タイプは「USB 2.0」となっています。
コストを抑える必要性から「止む無く着脱式を諦めた」のは想像に容易いですが、この出来栄え(ミニマル性・軽量性)なら、多少価格を上げても良いので、着脱式を採用して欲しかったというのが本音。
ここまで堅牢性が良く、軽量・コンパクト路線でいく以上、たったこれだけで方向性が真逆となってしまっています。
携帯方法を考えると、以下の2つに分かれるのですが、どうしたってケーブル根元にダメージがあり故障の原因に繋がりかねません。
それゆえに、故障を防ぐ目的からかなり太い(3.8mm)ケーブルを採用しているんでしょう。
ここで着脱式を採用していたら・・・
「G413 TKL SE」はプロゲーマーから
最も選ばれるモデルになる素質があったのです。
(もったいない)
着脱式を採用しない以上、作り手側の最低限の配慮として、根元に以下の様なケーブルを補強する意味で補強材を噛ましておくべきだったと強く感じます。
これはキーボードを持ち歩かない人にとっては、ほぼ無関係な話なので一般的にそこまで指摘はないでしょうが、製品の良さと特徴を相殺してしまった不合理性に、デバイスレビュアーとして黙っていられませんでした。
最高傑作になれる可能性があったのに・・・非常にもったいない(小声)
キーキャップについて
この「G413 TKL SE」は、この価格帯で「PBTキーキャップ」を採用しています。
一般的なキーキャップ材質の種類と特徴
この価格帯で
高価なPBTキーキャップを採用しており
指紋汚れも付かず
それでいながら打鍵感にも優れる。
という良いこと尽くしのキーキャップです。
一昔前は高級ハイエンドモデルでさえも安価なABS製が多かったですが、打鍵感の気持ち良さはPBTキーキャップの圧勝です。
重厚感のある押下感触で、ABSの乾いたカチャカチャ音が耳に触るような人は、キーキャップだけでも結構変わるのでこの機会に是非試してみて下さい。
使用感・スイッチについて
採用軸は茶軸相当にあたる「タクタイルスイッチ」を採用。
一般的な茶軸との違い
タクタイル軸 | 茶軸 | |
押下圧 | 50 g | 55 g |
キーストローク長 | 4.0 mm | 4.0 mm |
接点 (アクチュエーションポイント) | 1.9 mm | 2.0 mm |
一般的な茶軸に比べ、本製品で採用されている「タクタイル」は下へ押す力(押下圧)がわずかに軽く
アクチュエーションポイントが若干短いことが特徴。
このタクタイルスイッチは、茶軸同様押した時に抵抗(反発)があり、そこを過ぎると一気に底まで打ち込むことが出来るため、誤操作や誤入力が極端に減る事で人気なキースイッチの一つになります。
何よりキーキャップが変わるだけでここまで変わるのか!ってな位
打鍵感が別格。文字通り格が違います。
これは体験しないと分からない感触なのでぜひ一度、家電量販店などで味わってみて下さい。
横に長いバー(スペースキーやシフトキー等)には、押下した時の感触を保つスタビライザーも漏れなく完備。
この左右のダミースイッチがあることによって、キーの端部を押下してもしっかり底へスムーズに入るようになっています。
僕自身数多くのキースイッチに触れてきましたが、個人的にはこのタクタイルが一番自分にあっており、ゲームはもちろんの事普段使いの文章入力も最高にやりやすいスイッチとなります。
尚、「G413 TKL SE」は1680万色のRGBは非対応モデルとなり、オフィス使用でも使いたい人が結構いらっしゃると思います。
そこで気になるのが静音性。本稿のタクタイルスイッチは青軸などの「カチカチ」という音が出ない静音性に優れたスイッチですが、メカニカルということもあり、オフィスで用いる場合は底打ち音「カタカタ」という音がどうしたって発生してしまいます。
そんな時に効果的なのがこの【静音化リング】。
このリングを付ける事で底打ち音が軽減される他、押下時の感触がマイルドになり、これはこれでクセになる気持ち良さに早変わりするのでおススメです。
また、個人的にはリストレストはあった方が疲労感が軽減されるので合わせておすすめ。
リストレストあり・なし比較
リストレストも種類がピンキリなので、興味のある方は僕が一番おすすめしているHyperXのリストレストのレビュー記事リンクをここに置いておくのでご覧ください。
専用ソフトウェアについて
この「G413 TKL SE」は、なんとLogicoolの専用ソフトウェア
「G HUB」に敢えて対応させていません。
いわゆる【プラグインプレイ方式】を採用しており、PCに接続するだけ・キーボード単体で各種設定が可能となっています。
ただこれにはウィークポイントもあり、自分好みにこだわりのカスタマイズ(〇キーを無効化等)を適用させたい場合はソフトウェアが未対応なため、対応できない仕様となっています。
ただ、ゲーミングキーボードはゲーミングマウスとは違って、案外ソフトウェアを使ってカスタマイズするケースって意外と少ない?というか人によってはほぼほぼないに等しいので、通常使用の範囲では要らなかったりします。
ゲームモードについて
本製品はソフトウェアに未対応ですが、ゲームプレイ時に便利なゲームモード(Windowsキーの無効化・ロック)は【FNキー+Windowsキーの同時押し】で無効化することが可能です。
ただし、Windowsキーを無効化中の【ON/OFF】のお知らせ専用ランプ等はないため、今どっちの状態だっけ?という時に目視で確認するのは難しく、ゲームの始めに実際に押して動作を確認する必要があります。
この点は不便と言えるでしょう。購入前にお気を付けください。
「G413 TKL SE」のウィークポイント
ある角度によってムラが見える
これは偶発的な個体差かもしれません。ほぼ全てのキーがほんのわずかな角度で一部「色ムラ?」が透けて見えてしまいます。
目線とキーボードを同じ高さで中腰で光の当て方を変えて見てみるとこの現象を見つけることが出来ます。(本当にほんのわずかな角度で遭遇)
ちょっと細かすぎる指摘かもしれませんが、製品のビルドクオリティーがかなり良いため、些細な事が余計に気になってしまいました。
もしかしたら、個体差・あるいは初期ロットのみの可能性も。。。
この色ムラが見える範囲は本当に極わずかな角度なので見落としてしまいがちですが、気になる方はご注意ください。
やっぱり着脱式を回避したのが相当悔やまれる
商品計画時は「安価で手頃なメカニカルキーボードを作ろう!」ところが、開発完了段階で意外と最高のモノが安く作れてしまった。みたいな印象です。要は製品の特長とコンセプトがミスマッチを起こしている感覚。
途中から着脱式に切り替えれたのかは定かではありませんが、高級路線で行っても「G413 TKL SE」はバリバリに他のハイエンドモデルと肩を並べて戦えるだけのポテンシャルがあった。
それ位商品の仕上がり具合とコンセプトがかみ合ってない違和感を覚えてしまいました。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はLogicoolより、2022年8月25日に発売されたゲーミングキーボード「G413 TKL SE」の使用感とその特徴について詳しくレビューしていきました。
- 価格を抑えたコスパモデルながら、最高クラスの堅牢性を保ちつつ製品化された今までにない製品
- とんでもない軽さ。なのにズレにくい。ズレないなら軽いに越したことはない
- 小型化された上質な質感でデスク上のスペースが広がり邪魔にならない
- 低価格化によって妥協された点。①太いビニールケーブル&非着脱式ケーブル ②白色限定発光 ③ソフトウェア未対応など。面白味やギミック的に遊び心に欠ける点も。
それでは今回はこのへんで!最後までご拝読頂きありがとうございました。
デバイスレビュアー「RYO(@ryo_blog_fps)」でした^^ バイなら!
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