どうも皆さんこんにちは!ゲーミングデバイス専門レビュアー「RYO(@ryo_blog_fps)」です^^
今回はROCCATより、2020年9月4日に新発売のゲーミングキーボード「Vulcan 121 AIMO JP」をご提供頂いたので、実際の使用感を詳しくレビューしていきます。
僕自身、以前より薄型キーキャップを採用した、この「Vulcan 121 AIMO」には凄く興味があったのですが「日本語配列がない」との理由で購入を控えていました。
僕と同じ理由で購入を控えていた人にとって
まさに待望のラインナップとなるため
JIS配列が好みのゲーマーにとっては要必見です。
製品の詳細を始め、実際使って感じた使用感などを交えて詳しくレビューしていきます。
「Vulcan 121 AIMO」の大きな特徴
- ROCCATオリジナルの「薄型キーキャップ」を採用で、外観デザインがとにかく、とにかくカッコいい
- 5000万回の耐久性を誇る「Titanリニアスイッチ(赤軸風)」を採用。通常の赤軸より30%高速入力が可能でFPSに最適な高レスポンス
- 取り外し可能なリストレストが付属。マグネット式で簡単に着脱が可能
- 【薄型キーキャップ×1680万色RGB】の相乗効果は絶大。外観映えと高性能を両立
- 2年間の長期故障サポートももちろん完備
これについては後ほど詳しく解説します。
「Vulcan 121 AIMO」の外観チェック
それでは外観を詳しく見ていきましょう。
箱デザイン
本体
「スイッチ・キーキャップ・本体」の全てをゼロベースで新設計されたという本製品。
本体フレームには「金属プレート」を採用し、表面は「ヘアライン加工」が施されたデザインです。
爪を立てると若干引っ掛かりを感じる表面の質感。
キーボードのフレーム端部は、角が面取りされており、このテーパー部はメタリックなシルバー色で覆われ、細部までしっかり上品。
中でも一番ビックリしたのが、フレーム上のこの2本のネジ。
ネジの表面にまでヘアライン加工を施してある徹底ぶりで、外観デザインを損なうことなく活用しており、”そうきたか!”と驚嘆。
これまで30枚近いゲーミングキーボードをレビューしてきましたが、天板部にネジがあるキーボードは僕自身初めての経験です。
そして、外観上最も目に付くのが側面からの眺め。
側面から見ると、今回採用されている「薄型キーキャップ」が視覚効果的に印象強いのが特徴で、ほぼスイッチが晒されており、スイッチの赤色がアクセントとして映ります。
また、「Vulcan 121 AIMO JP」では【着脱式リストレスト】が付属。
接続方法は「マグネット式」なので、簡単に取り外しが可能。
このリストレストの材質は、プラスチック製で固くザラザラとした表面構造。
裏面には水平方向に「2本の滑り止めラバーグリップ」があり、滑って使いにくいという心配はいりません。
この付属のリストレスト。高さに関しては、一般的なものよりもかなり低めです。
この付属のリストレストでも手首高さが最適になるので、十分快適になるリストレストです。
僕自身は、このリストレストの併用を推奨。
FPSゲームでもタイピングでも、手首を持ち上げるという無駄な力が不要となるので、購入される方は試してみて下さい。
薄型キーキャップについて
キャップのスカート部が省略可された他、スイッチのハウジング部に透明樹脂を採用。
これによって、スイッチからLED光がダイレクトに視認できるため、そのインパクトは過去最高クラスの出来栄えです。
キー構造がフローティングデザイン(=浮き型)となっており、この薄型キーキャップと相まって、ホコリや髪の毛などの汚れもエアーダスターで簡単にメンテナンスが可能。
通常のフローティングデザインを採用したどのゲーミングキーボードよりも、天板フレームとのスペースがあるため、髪の毛やホコリなどは清掃ブラシですらしっかり届く仕様。
日常のメンテナンス作業がこれほどまでにやりやすいキーボードは
僕の知る限り存在せず唯一無二のキーボードと言えます。
スイッチがむき出しなので、ホコリに弱い?という心配もありましたがその心配は不要。
ここで一つ気になった点は、ホームポジション確認用となるキーの出っ張りです。
一般的なキーボードには、タイピング時にホームポジション確認用となる「Fキー」「Jキー」のみに出っ張りがあるのが普通ですが、今回の「Vulcan 121 AIMO JP」では、「Wキー」にもこの出っ張りがあります。
他社製品のゲーミングキーボードでも、この仕様は大変珍しい。(僕自身初めての経験)
細かい点ですがゲーム用としてしっかり意識された【まさにゲーム用のキーボード】として考慮されていると感じます。
Titanリニアスイッチについて
使用感は、通常の赤軸と同様にリニアな打鍵感で、静音性に優れた扱いやすいスイッチと言えます。
しかし、スイッチ性能は通常のCHERRY軸よりも高性能。
一般的な赤軸のメカニカルスイッチ「CHERRY MXスイッチ」と、今回採用の「Titanリニアスイッチ(赤軸風)」とのスイッチ性能を比較します。
(赤字が優秀な項目↓)
Titanリニアスイッチ | CHERRY MXスイッチ | |
押下圧 | 45 g | 45 g |
ストローク長 | 3.6 mm | 4.0 mm |
接点 | 1.4 mm | 2.0 mm |
耐久性 | 5,000 万回 | 5,000 万回 |
また、キーのストローク長が10%短いことによって、キーを「押す→戻る」間の無駄な動作が減少し、よりレスポンス性の高いスイッチという特性を持ち合わせています。
打鍵音や操作感についてはのちほど動画を踏まえて詳しく解説します。
メディアキー+音量調節ホイールを搭載
このダイアルは、回転にしっかりとした”ノッチ感”がありコリコリとした回転式。
「1ノッチ=2ボリューム」の音量調整が可能です。
この真ん中の「FX」と記載されたボタンを押せば【LED調整モード】になり、右のダイアルを回転させることによってキーボードのLED輝度を調整できます。(LEDオフにも可能)
この独立コントロールキーは凄く便利。
キーボード単体で音量調節、とっさのミュート機能、LED調節が使えるため利便性に富んだ仕様と言えます。
ケーブル
ケーブルは実測約4mmの「編み込みケーブル」で、ケーブル方向をマネジメントできる機能などはなく、中央配線の一般的なケーブルです。
質感は割と固めで、開封直後は曲げたクセが残っていますが、少し反対方向に曲げてクセを治してやれば従順に言うことを聞いてるため不満はなし。
背面
水平方向に大きく伸びた、滑り止めラバーグリップが配備。
このラバー面積は広すぎても使用上は一切問題ないので、使用中にキーボードが滑る事を絶対に防ぎたいという意図が見て取れます。
角度調整用のチルトスタンドは「2段階式」。
このスタンドの先端にもしっかり滑り止めラバーグリップが設けられており、親切丁寧な配慮です。
チルトスタンドの有無による実際の角度の違いはこちら↓
僕自身は、このチルトスタンドを立てた状態が一番しっくりくるので、立てた状態で使用しています。
印字表記は見やすい「かな印字無し」
今回、日本語配列モデルの新登場という事で唯一この点を心配していましたが、ありがたいことに「かな印字なし」の仕様です。
各キー印字の位置はキーキャップ上部に配置されています。
これは、キーキャップを外すと分かりますが、LEDランプがスイッチ上部に配置されているため。
上部LEDランプのため、特定のキーで下部の印字発光にムラがあるのは構造上致し方なしか。
僕自身は全く気にならないですが、この発光のムラがどうしても気になる人は英語配列の購入も視野に入れましょう。
付属品
説明書内には、各国言語で記載されており日本語での表記もあり。
ここで驚いたのが、この取説の裏面が全面ROCCATのポスターになっていたこと。
紙の材質もかなり上質。マットな素材でしっかりとした厚みがあるので、部屋にポスターとして飾ることが出来ます。
こんな配慮がされたキーボードは他に見たことがありません。
ROCCATファンにはとても有難いですね。
「Vulcan 121 AIMO」の打鍵音・使用感
40秒ほどの動画ですが参考にどうぞ↓(ヘッドホン・イヤホン推奨)
「Vulcan 121 AIMO JP」のスイッチ【Titanリニアスイッチ】は赤軸風なので、青軸や緑軸の様なうるさいスイッチ音ではなく、タイプ音に関して嫌いになる人はほぼいないと思われます。
実際に今この記事も「Vulcan 121 AIMO JP」で書いていますが、底まで抵抗が一切なくリニアな打鍵感で、キートップの高さが低く、手を持ち上げる高さが低いため、打ち疲れしにくい操作感。
FPSゲームでもみっちり使用しましたが、アクチュエーションポイント(接点)が通常の赤軸よりも浅いため、クイックリーな操作感で大変満足。
スピード軸(銀軸)のアクチュエーションポイント(=1.2mm)にこそ及ばないモノの、高いレスポンスを誇る打鍵速度です。
銀軸は接点位置が短すぎて「慣れないと誤入力してしまう」というウィークポイントがありますが、今回の【Titanリニアスイッチ】は、そのような誤入力も起きず、早くて正確という丁度いい塩梅のスイッチ感。
しかし、使い心地の点で一つだけ注意しておかなければならない点が一つ。
本製品「Vulcan 121 AIMO JP」は、キーの構造が【非ステップスカルプチャー】を採用していること。
ステップスカルプチャーとは
ステップスカルプチャーとは、キーボードの構造を示す言葉で、キーが段ごとに階段状の段差を持ち、キートップの傾斜確度によって上下の段が緩やかな凹型を描いてるような構造のこと。
一般的なゲーミングキーボードは、この構造を採用しているケースが多く、本製品の「非ステップスカルプチャー」を採用しているキーボードは珍しい。
一般的にこのステップスカルプチャー構造を採用しているキーボードが多く、この湾曲形状に慣れている人が多いため、「Vulcan 121 AIMO JP」の使い始めは若干違和感を覚える人が多いと思います。
僕自身慣れるのに1時間ほどかかりました。
個人的に慣れれば使い心地の点でも一切問題ありませんでしたが、一応補足事項として挙げておきます。
「Vulcan 121 AIMO」のソフトウェア
ROCCATの専用ソフトウェア「SWARM」で様々なカスタマイズが可能です。
①全般設定
全般設定では、キーを押した時に選択した音が出る「サウンドフィードバック」や、キーの長押し時の入力遅延や速度を調節できる「キーリピート設定」があります。
他社メーカーにはこのような設定は無くROCCAT独自の項目です。
普通にFPSゲームをプレイする分には上記設定は使わない項目ですが、遊び心のある設定項目画面となっています。
②キー割り当て設定
ゲーミングキーボードらしく、マクロ機能やキーバインドの設定画面。
一つ目は、キーバインド(キーの変更)機能がゲームモードONの時にしか、このキーバインド設定は反映出来ないという点。
尚、この画面では「EASY-SHIFT機能」が設定可能。
この機能は、1つのキーに2つのコマンド(表・裏)を搭載できる機能で「EASY-SHIFT切替キー」を押す・押さないで表・裏の2コマンドを1つのキーで使い分けすることができます。
上記2つのソフトウェア設定は今後改善の余地がありそうです。
ただ、これら機能は不要で「普通に使うよ」という人にとっては関係のない項目なので、これらを目当てに購入される人だけ注意されてください。
③キーイルミネーション設定
一方で、このLED設定はクリックだけで簡単に設定変更が可能です。
初期で搭載されているLED発光の初期プリセットは以下の通り。
①インテリジェントライティング
②ウェーブ
③スネーク
④常時点灯
⑤ハートビート
⑥ブレス
⑦フェード効果
⑧リップル効果
⑨カスタムモード
文字で上記効果を伝えるのは困難なため心苦しいですが、非常に多岐に渡って豊富なプリセットが搭載されています。
速度や明るさも、この設定画面から調節が可能なので、LED設定に限っては使いやすいソフトウェアと言えるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はROCCATより新発売の最新ゲーミングキーボード「Vulcan 121 AIMO JP」をレビューしていきました。
ソフトウェアには若干改善の余地があるものの、通常使用の範囲では一切問題ありません。
僕のキーボードレビューは現在30製品を超えますが
この「Vulcan 121 AIMO JP」はその中でもTOP3に入れても良い程のクオリティーと言えます。
外観=◎。性能=◎。
スキのない仕上がりで、「使いやすくてカッコいいキーボードが欲しい」という方に最適なゲーミングキーボードと言える出来栄えでした。
特に良かった点
随所に他社にはない「Vulcan 121 AIMO JP」独自のオリジナル設計もあって、個性もしっかりあり差別化も上手い。
今はまだないですが
個人的にこれのテンキーレス版が出たらバカ売れすると思う。
気になる方は是非チェックしてみて下さい。
それでは今回はこのへんで!ゲーミングデバイスレビュアー「RYO(@ryo_blog_fps)」でした^^
バイなら!
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